
概要
ハンガリー国立銀行(MNB)は、中東欧証券取引所グループ(CEESEG)からブダペスト証券取引所(BSE)の経営権を握るべく過半の株式を買い取った。しかし、IT化の進展とともにリスクの多い不透明な分野に投入するリスクマネーが必要になる。この再国有化の成否が注目されている。
2015年11月20日ハンガリーの中央銀行であるハンガリー国立銀行(MNB)は、中東欧証券取引所グループ(CEESEG)からブダペスト証券取引所(BSE)の経営権を握るべく過半の株式を買い取った。中小企業の育成や新規上場が進まず、証券市場の規模も拡大しないことに業を煮やしたMNBは異例の措置に踏み切った。証券取引所運営は中央銀行の金融政策の円滑な遂行や中央銀行の独立性と反する点もある。しかし、IT化の進展とともにリスクの多い不透明な分野に投入するリスクマネーが必要になる。これには間接金融よりも直接金融の発展を促す必要がある。MNBによるBSEの経営権取得、いわば再国有化の行方はハンガリー経済のキーを握る面もあり、成否が注目されている。
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